人・農・食を軸に広がるサステイナブルな取り組み。「ブラウンズフィールド」で過ごす1日【千葉・南房総のゆる旅vol.2】

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千葉・南房総にあるいすみ市にある「ブラウンズフィールド(Brown's Field)」の魅力は、前回紹介したカフェや自然食ランチにとどまりません。

この場所のオーナーでマクロビオティック料理研究家である中島デコさんに、引き続き施設を案内してもらいながら、人・農・食を軸に広がるサステイナブルな取り組みについて話を聞きました。

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田植えを直前に控えた「ブラウンズフィールド」の水田の様子。無農薬無堆肥で苗から栽培した稲を、天日干しにして米にしています。過去に合鴨農法を試みたこともあるそう(写真左中央にあるのが残された合鴨小屋)


豊かな水田風景が広がるいすみ市は、良質な米が収穫される古くから米の名産地でもあります。「ブラウンズフィールド」でも毎年5月に田植えを行い、カフェや宿泊施設の他、ここで暮らすスタッフの食事もすべてこの田んぼで育てた米で賄っているそう。

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近隣の生産者によるローカルプロダクトの取り扱いも多く、千葉土産選びもできる「ナチュラルストア アサナ」。デコさんがこれまでに手掛けた著書やレシピ本も手に取ることができます


「すべてを自給自足でやっているわけではなくて、地元で採れた野菜や食材も使うし、手に入らない調味料なんかは厳選したものを取り寄せているんですよ」と言う、デコさん達のおすすめのオーガニック食材や日用消耗品が販売されている「ナチュラルストア アサナ」。「ブラウンズフィールド」で収穫された米や加工品も購入することができます。豆類、塩、石けんなど、量り売りされている商品も多いので、容器やエコバックを持参して出掛けましょう。

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長きにわたり日々進化を続ける、スペイン・バルセロナのサグラダファミリアにちなんで命名された「サグラダコミンカ」


次にデコさんが案内してくれたのは、「サグラダコミンカ」と名付けられた立派な古民家。取材に訪れた日は、地元の自然育児サークル「森のようちえん いすみっこ」のフリーマーケットと、同じいすみ市にある酒蔵「木戸泉酒造」の日本酒などが並ぶ試飲会が行われていました。どっしりと貫禄のある茅葺き屋根の古民家に入ると不思議な安堵に包まれます。数年前までは、女性がひとりでこの古民家に住んでいたそう。しかし、高齢のために離れていた家族のもとで暮らすことになり、家も売りに出されることになりました。

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イベントやワークショップなどが開催されている他、宿泊できる機会もあり。五右衛門風呂などもあり、古き良き日本の暮らしを体感することができます


「そのおばあちゃんから、仲良くしていた私のところに家を譲りたいと相談していただいていたのですが、買えるだけの資金がない状況だったんです。そうこうしているうちに不動産会社に買い取られてしまって、なんだか心配になってあの家と土地をどうするのか聞きに行ったんですよ。そしたら『取り壊して更地にした後、倉庫や建売住宅を立てる』って言うの!これはマズいと思って、思い切ってクラウドファウンディングを立ち上げて、たくさんの方々の協力で頭金を獲得してこの古民家を残すことができました。実はこの支払いが今のうちの家計を圧迫しているんだけどね(笑)。でも考えてみて、築250年ですよ!それ以前に木を植えて、それが育って、伐採して、乾燥させてって、途方もない年月がかかるわけですから。この歴史ある立派な古民家と美しい景観を、何としてでも守らなきゃと思ったんです」

デコさんのたゆまぬ思いと約300人のサポーターの力により再生スタートした「サグラダコミンカ」。日本の伝統的な竹小舞を用いた土塗りの工法で修復した壁をモザイクアートでデコレーションするなど、「ブラウンズフィールド」らしいセンスとユーモアのあるリノベーションも見事。今後はますます地域に開けた場所にしていきたいとのこと。展開が楽しみです。

次回は「ブラウンズフィールド」にある渋モダンな宿「慈慈の邸」について紹介します。

>>【vol.1】自然食ランチとヴィーガンスイーツでまずは一息。「ブラウンズフィールド」で過ごす1日
>>【vol.3】渋モダンな宿で1泊2日のリトリート体験。「ブラウンズフィールド」で過ごす1日

【ショップ情報】
ブラウンズフィールド(総合)
住所:千葉県いすみ市岬町桑田1501-1
電話:0470-87-4501

ナチュラルストア アサナ
営業日:金~日曜日、祝日
営業時間:11:00~16:00
http://brownsfield-jp.com

《Jun Igarashi》

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