N.ハリウッド尾花大輔、伊勢丹との特例だらけのコラボを語る【INTERVIEW】

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いかに「ジェンダーレス」や「ユニセックス」がブームとして持ち上げられようが、餅は餅屋。リアルな目線でいえば、メンズは男性デザイナー、ウィメンズは女性デザイナーが手掛けるアイテムはモノとしての説得力がある。

もちろんクチュールメゾンなどでは、この限りではない。が、自分の身体の延長で考えられる同性のアイテムのほうが「作りやすい」「嘘がない」というのは実際に多くのデザイナーが語るところだ。

デザイナー尾花大輔が手掛けるN.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)も例外ではない。ニューヨークにてコレクションを発表し続け、今や日本を代表するメンズブランドの一つだが、今秋冬には三越伊勢丹限定で、ウィメンズにアレンジされたコレクションを展開するという。古くはリーバイス(Levi's)、今ではマウンテンハードウェア(MOUNTAIN HARDWEAR)とのコラボレーションや、ディーゼル(DIESEL)とのカプセルコレクション、最近ではリーボッククラシック(Reebok CLASSIC)との日本限定アイテムを発表するなど、N.ハリウッドは多岐に渡るコラボレーションにも定評がある。

今回、久々にウィメンズサイズを展開するという同ブランドだが「一種のコラボレーションとして、面白い化学反応が生まれた」と語る尾花に、直接話を伺うことができた。

ーー今回、ウィメンズサイズを展開されますが、そもそもどういった経緯があったのでしょう。

ウィメンズのアイテムは実は初めてではないんです。コレクションを始めるようになって、2年目くらいに一回発表しているんです。女性の知り合いの多くから「小さいサイズが欲しい」って言われ続けて、作ったんですよ。そしたら全然売れなかった(笑)。結局、僕のブランドはメンズサイズをそのまま着るのがかわいいみたいで。それから、もう絶対やらないって思うようになりましたね(笑)。

ーー今回久々にウィメンズサイズが展開されますね。

僕にとっては、これを新たな実験にさせてもらえたらいいなというところもありました。僕がレディースのために新しく何かを作るということよりも、三越伊勢丹のレディースのバイヤーチームが、「このコートの丈、もう少し短くしたいな」とか、ある種の“お買い物感覚的”なベクトルでディレクションしてくれたら、僕も勉強になるし、面白いケミストリーが生まれるんじゃないかなと思ったんです。

“nhoolywood”


ーーそういった意味では発見も多かったのではないでしょうか。

やっぱり、メンズよりスタイルのレイヤーが多いですね。女性って普段コンサバな人が休日には、モードをピックアップしたり。自分のスタイルを決めつけない、そこがレディースファッションの面白みだと思っています。だから、ミーティングの時も一歩引いて女性バイヤー達のやり取りを見ていました。

彼女たちバイヤーにピックアップしてもらった方が、よりレディースファッションとしての整合性も高くなると。今回、僕のエゴみたいなものは、まったくと言っていいほど入っていないですね。もちろん、うちのブランドとしておかしいものになるようであれば、それは言おうと思ってたんですが、それも全くなく。伊勢丹さんとの付き合いも長いですし、そこはこれまで培ってきた互いの信頼関係のおかげなのかなと思っています。

ーー普段のコラボレーションでは、どういったアプローチを?

例えば、セレクトショップとの別注は、店頭で他のブランドはどういったものを並べるのかなど、徹底的にインタビューします。そして、そのショップの方とはもちろんのこと、デザインチーム内でもたくさんミーティングを重ねて、「だからこのコラボレーションが生まれたんだ」ということを、チームの誰もが言えるような状況へもっていきます。この過程をすごく大事にしていますね。今回もミーティングは数をこなしました。

“nholywood”


ーーそれこそ、コラボレーションも信頼関係がないとうまくいかないですよね。

積み上げてきた経験の蓄積がないと信用もないですから。メインコレクションがあって、スーツのラインがあって、僕のブランドには色んなセグメントがある。普段は、セグメントごとの位置付けとしっくりくるブランドやショップとコラボレーションをしています。ただ、今回のレディースサイズのコラボレーションに関しては、何から何まで特例だらけでしたね。

さっき言った“お買い物感覚”というか。衝動的な感覚でピックアップしないと、レディースものって、“フレッシュさ”や“勢い”的なものが重要じゃないですか。だから、彼女たち(バイヤー陣)にも一肌脱いでもらって、いわゆる本当の意味でのコラボレーションができたのかとは思います。

ーー今回は、10年前みたいに「全然売れなかった」ということはないと思います(笑)。

だといいんですが(笑)。ルックで見せても、一つひとつのピースとしてアイテムを見せても、色んな人が着た時に対応できるアイテムが出来たと思います。今後店頭に出て行った時に、どういった形で、どういった人たちが手に取って、何を感じたのか。その反応が気になりますね。


【店舗情報】
取扱い店舗:伊勢丹新宿店本館2階=TOKYOクローゼット/リ・スタイルTOKYO

《森下隆太》

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