インド発祥の文様染め「更紗」を世界各国の視点で紐解く図鑑【NADiffオススメBOOK】

2016.06.16

各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフNADiff)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京渋谷の支店 NADiff modern(東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura地下1階)です。

■『更紗 いのちの華布』佐藤留実

インド発祥の文様染め「更紗」。高度な染色技術によって生み出される茜や藍といった鮮やかな色彩、そしてその長い歴史の中で創り出された、ヒンドゥー教の神々や草、鳥獣などを描いた独創的で華やかな模様は他国の羨望の的となった。

16世紀から17世紀にかけての大航海時代に入ると、インド更紗は交易品として海を渡る。その大きな流れを生み出したのはオランダイギリスフランスなどの東インド会社であった。中でもオランダ東インド会社は交易先となった各国のマーケティングを行い、それぞれの好みに合わせた意匠を製作したことにより、世界的な「更紗」の大流行のきっかけとなる。

書ではヨーロッパ更紗やジャワ更紗、そしてわが国日本の和更紗まで、それぞれの地で独自の発展を遂げ、洗練されていった世界各国の「更紗」の歴史を紐解きながら、その魅力を豊富な図版とともに余すところなく紹介する。

また、Bunkamura ザ・ミュージアムでは6月14日より、ドイツ出身のプリント技師クリストフ=フィリップ・オーベルカンプによって生み出された西洋更紗、トワル・ド・ジュイの世界を日本国内で初めて包括的に紹介する「西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展」が開催中。

書籍情報】
『更紗 いのちの華布』
著者:佐藤留実
出版社:淡交社
ソフトカバー/160ページ/A5判
発刊:2016年3月
価格:税込2,484円

展覧会情報】
「西洋更紗 トワル・ド・ジュイ展」
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1地下1階
会期:6月14日~7月31日
開館時間:10:00~19:00(金・土曜日は21:00まで、入場は閉館の30分前まで)
料金:一般1,400円(団体1,200円)、大学・高校生 1,000円(団体800円)、中学・小学生 700円(団体500円)
※障害者手帳の提示で割引料金あり。詳細は窓口にて。
NADiff
  • 『更紗 いのちの華布』佐藤留実
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