【編集長ブログ】ファッションは最高。リニューアルのごあいさつに代えて

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ジャンポール・ゴルチエのリング
1月19日放送のNHK「プロフェッショナル仕事の流儀」を見た。かけつぎ職人・松本孝夫氏の話だ。

かけつぎ(かけはぎともいう)は、衣服の虫食い穴や破れに糸や生地を入れ込み、表からは分からないように修復する作業のこと。松本氏は73歳。この道50年以上という。彼に直せないものはないようだった。ニットも化繊も修繕する。驚愕したのは、繊維ではないレザーアイテムも直すこと。皮革地の1/3を針ですくい、全く目立たなく修繕する。正に超絶技巧だ。

番組で紹介された洋服それぞれには持ち主の背景があった。父から受け継いだオーダースーツ、母から初めてプレゼントされたカーディガンなど。持ち主達は修繕から戻ってきた衣服に身体を通した時、えも言われぬ幸福感に包まれていた。中には感動のあまり涙を流す姿もあった。「物には命がある」と松本氏は言う。

かけつぎは虫食い穴一つ直すのに5,000円程度掛かり、決して安いサービスではない。とても緻密な作業であり、簡単にはできないからだ。状態によっては新品を買った方が安くつく。しかしそれでもこの服を直して着たいと思う情熱があり、愛着を持つ人がいる。そこにはファストファッションで消費するという態度とは全く違う空気や思いが流れている。それほど服の持つ力は強い。

その服と過ごした時間、着る時の高揚感と感動。確かに洋服は嗜好性が強く、食と住に比べ重きが置かれない。無くて死ぬということない。しかし、身体に、人間に最も近い媒体として、ある面では他2者より強い存在ではないだろうか。


何が言いたいかというと、やはり衣=ファッションは最高の事象です。リニューアル後はmore fashion, more modeを掲げ、よりファッションの素晴らしさを発信していく気構えでおります。引き続きFASHION HEADLINEをどうぞよろしくお願いいたします。
※写真はリニューアル当日にもかかわらず買いに行ったゴルチエのリング

《Mitsuhiro Ebihara》

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